私のアクティブライフ 2011年
 その48 湧清水を直す
 7月23日
 7月半ばころから池・ハウス関係のブレーカーがたびたび落ちるようになりました。
池・ハウスには多くの電気製品を使用しているのですべてを調べるのはたいへんそうです。
 各機械を調べるのにあたり池・ハウス関係の電源をそのまま使うとブレーカーが落ちてどれが漏電しているか判らない為別電源を引いて単独にして調べる事に。
※素人検査方法
① いちばん関係のありそうな水中殺菌灯(2灯)の電源を変えて数日間様子を見ましたが別電源の殺菌灯のブレーカーは落ちませんでした。しかし、池・ハウス関係のブレーカーは落ち続けます。
② 外部(上部に置く)殺菌灯2灯も調べましたが異常はありませんでした。 ③ 次の可能性としてエアーポンプに目を付けました。池・ハウスで5台回っています。1台につき2日ずつかけましたがこれについても異常はありませんでした。
④ 池を照らす3灯の照明です。漏電の検査をはじめた頃はたいした反応はしなかったのですが、我が家のPC・HPドクター和田さんが来てくれたついでに電流計で見てもらった所、いつに無く照明灯が反応して簡単にバチバチ落ちます。この数日の大雨でどこか傷ついた地下ケーブルがショートしていたようでした。原因がわかり一安心でした。
⑤ この漏電探し作業をしていて、もしかしたらとヒラメイタ場所がありました。今年我が池ではサギの被害に遭いました。 その時網を張る鉄製の長いくいを地中60cmまで打ち込みました。そのくいが地下のケーブルを傷つけたものでした。 
とりあえず電源を切り別の配線をするまで使用しない事に。
⑥ その2日後ブレーカ-はまた落ち始めました。ここまでくるとさすが悩みます。
 次は3台ある湧清水を一台ずつ試します。5型が2台、10型が1台です。
まずは10型ですが前回和田さんに絶縁計で見て頂いた時はまだ大丈夫という評価でしたがその時の湧清水の作業状態で大きく変わる事が判りました。
 湧清水は濾過・攪拌・排水と順に作業をして綺麗な水を作りますが、湧清水本体の中には濾材(発泡スチロール)が入っていてこの濾材が多くの汚れを吸収するとコンピューターが働き自動的に汚れを取り除く作業を始めます。この時濾材についた汚れを取り除くのに本体内に付いた攪拌機というスクリューのような羽が高回転して濾材と汚れを振り分けて汚れた水等を排水します。
 湧清水のカバーを外して攪拌時の様子を見ていたところ攪拌機から水が垂れていました。この水が攪拌機を回すモーターにかかり漏電を起こしブレーカーが落ちる事が判りました。大阪の大谷錦鯉さんに相談した所そこが原因と見て間違いないという事でした部品の交換をする事に。大谷さんに手配して頂いた攪拌機です。
 池についている湧清水を外します。  本体内の濾材を取り出します。濾材はいちばん大きな鯉の袋にやっと入る量でした。
 攪拌機の交換作業に入ります。  私が攪拌機の交換をしている間に和田さんが電気関係の部品のチェックをしてくれてます。
 以前5型の攪拌機を交換した時は簡単に外れたプーリーが今回はびくともしません。エンジニアの息子の手を借りました。
プーリー、ベアリング等を外す専用の工具を使いましたがプーリーがゆがむだけでびくともしません。
 プロは色々な手を使います。ヘぇ~なるほどという事をはじめました。
 プーリーと攪拌機の材質の違いで起こる収縮を考えたようです。バーナーでプーリーをあぶるとカッチ、カッチと音をだしはじめアルミ材のプーリーが膨張をはじめたようでした。5分くらい温めて何とか引き抜きました。
 写真は後の再現です。
 何とか外したプーリーとこれから取り付けるプーリーです。  水漏れを起こしていた攪拌機です。ゴムのパッキンがぼろぼろでした。
 新しく取り付けた攪拌機です。
 和田さんですが制御盤の点検。水を吸い込んでいたソレノイドも修理し今後の対策も施してくれました。目に見えない電気を自由に扱えるのは凄い。
 プロの考える事は??? シリコンで包み込んで漏水による漏電防止対策です。
 修理・点検が完了して湧清水は仕事を始めましたが、まもなく濾材の汚れ度をチェックし攪拌機に攪拌の命令を出す圧力スイッチが働きだしてしまい湧清水本来の仕事が出来ません。
 大谷さんに電話を入れ相談した所大谷さんが親しくしている方から電話を入れさせるから話を聞いてくれという事でした。
 まもなく電話がかかってきました。
こちらが状態を細かく説明すると、まるで隣で見ているように的確な指示をしてくれます。数分のやり取りでしたが圧力スイッチに原因があるだろうという事になりました。
 とりあえず湧清水を起動させておきたいので何か方法はないか聞いたところ、圧力スイッチに入っている赤、白の電線を直結にすれば湧清水としての仕事をするというので指示通りにしました。
 次の攪拌時間は48時間後にコンピューターが勝手に指示を出し攪拌するようにセットしました。
 仕事を始めて2日後の8月6日です。
湧清水と生物濾過器を結ぶ配管が外れて水が垂れ流し状態になっていました。近所のいたずらっ子が乗ったんだろうと考えて元に戻しました。
 元に戻した配管ですが、おかしな勾配になりましたが明日にでも直せば良いと思い強引に取り付けておきました。
 8月7日ひどい事になっていました。
大サンショウウオのように湧清水が大口を開いてねじれていました。
 昨日配管が外れていたのはこのようにひどい事になる前兆現象だったようです。
こんな状態を見た事も聞いた事もありません。訳はわかりませんが電源を切り大谷錦鯉さんに写真をメールで送りすぐ電話をしました。大谷さんも驚いていました。
 大谷さんの指示に従い制御盤の操作をして丸く膨れたタンクからとりあえず水を抜きました。
タンクは徐々に元の形になってきました。あのままでしたらタンクは破裂したそうです。大谷さんいわく私に湧清水の修理を指示してくれた方は湧清水についてのスペシャリスト(元石垣の職人)だそうですが夏場の池と鯉、餌の量などについては少し勉強不足かなという話でした。
 毎日暑い日が続くので少し涼しくなってから次の作業をしようと考えていましたが、そうもいかなくなったので圧力スイッチを交換する事に。
 湧清水を購入してまもなく湧清水の調子が悪くなり購入した鯉屋さんに相談したところ圧力スイッチの交換を指示され交換しました。しかし原因は違うところにあり違う部品を購入して直しました。その後たまたま私のところに湧清水東京営業所の方がきました。その時に念の為にと圧力スイッチを見てもらったところまだ十分使えるから取っておいてくださいとの事でしたのでしまっておきました。10年くらい前です。
 左側が今まで働いていた圧力スイッチです。右側が10年間しまっておいて今回再利用するものです。再利用する圧力スイッチですが和田さんがテスターで事前に検査したところバッチリ使えます。という事でした。
 圧力スイッチを交換しましたが症状は回復しません。もう一度湧清水のスペシャリストの方に電話を入れました。いやな感じもせず色々考えてくれますがやるべき事はすべてやったというのです。
 今回も湧清水を止めたくないと話した所、処理水(綺麗な水)が出る所のカゴを掃除してくれと指示されました。
 早速ばらして掃除をしました。ステンレス製なので錆びなどはありません。濾材などが詰まっている様子もありません。
 カゴはこの中に入っています。不必要に濾材が流れ出ないようになっています。
強いスプリングで押さえていますが、タンク内に大きな圧力がかかるとタンクが破裂するそうです。その前に汚水を流し出し圧力を抜くよう作られているそうです。
 今回は大谷さんの指示で6時間ごとに濾材を洗浄排水するようにセットしました。
湧清水は6時間洗浄で順調に働いていましたが3日後の8月10日早朝、生物濾過槽に濾材が流れ出て溜まっていました。
 破裂を防止する機能が働いたようですがまたまた大悩みです。流れ出た濾材をすくい取り、もう少し様子を見る事に。この日は濾材の流失はありませんでした。
 翌11日、又、破裂防止機能が働いたようです。
この日も暑くなりそうですがこのまま手をこまねいている訳にもいきません。家族の手を借り引っ張り出しました。濾材もすべて抜きました。攪拌機も外しました。
 処理水が通るところはすべて外しました。
 取り外しにくい部分はこのようなものを作って配管の中をすべて掃除しました。2cm8cmのスポンジ2枚用意します。
 2つのスポンジを長いひもでこのように結びます。
 汚れなどを取りたい所にひもを通します。
 ひもが出てきたら、ひもを引けば後からついてくるスポンジが配管内を掃除してくれます。
 場合によっては2~3回繰り返えしますと配管内の汚れ等はすべて取れます。
 湧清水には発泡スチロール製の濾材が入っています。大きさは1mmくらいの大きさです。メーカーはじめ、取扱店では2~3年ですべて交換しなさいというようなふざけた事を言ってます。
 私は1997年に湧清水を購入しましたが濾材は減れば追加するだけでした。それには訳があります。この機械を購入する時の話で2~3年で濾材を交換するのもたいへんだね。高価だから。という話になった時、鯉屋は濾材交換なんてしないよ。足すだけだよと。
 その後親しくなった数軒の鯉屋さんも足すだけだと。中には濾材交換に行き処分料金を頂いておいて自分の機械に入れちゃうなんて方もいました。今回、湧清水を直すにあたりいつ購入したかわからない濾材が倉庫の隅にありました。これを使用してしまわないと使う機会が無くなってしまいそうなので思い切って湧清水に入れる事にしました。
 10時30分ころから作業を開始してのんびりと(昼には一杯頂いて)オーバーホールらしき事が終わったのは2時頃でした。
 部品点数も少ないのですが厄介な機械です。この機械についてやるべき事はすべてやりました。これで駄目ならばらして処分するつもりですが、何とか正常に動いて欲しいと言うのが本音です。しかし、普段の行いに自信が無いのでどの目が出るか?ですがいい仕事をしてくれてます。
 今回の湧清水修理ですが近くの鯉屋さん(友人の紹介)に話を聞いたところ撹拌機が87,000円、修理代金、出張料で40,000円は最低必要と言われました。さすがに驚きました。
 私の頼みの綱の大谷錦鯉さんに聞いたところ87,000円と言われた撹拌機が送料、税、代引き料すべて込みでそれよりも大分お安くなるとのことでした。
 以前私が5型を修理した事を覚えていた大谷さんが新旧、湧清水は形は違うが修理方法は似たようなものだから自分でやって見ては如何ですかの一言で自分でやるかぁ~となりました。
 今回の修理では湧清水のスペシャリストも原因は判らないという事が起こりました。近くの鯉屋さんに修理してもらっていたら大変な金額を請求されたでしょうね。湧清水を使用する以上はスペシャリストのついている大谷錦鯉さんとつくずく感じました。
 今回の修理で湧清水の構造もよぉ~く理解できました。湧清水の修理屋にもなれそうです。