独活 章様からのお問い合わせメール
 ある日、作家の独活 章様から坂本さんにこの様なメールが来ました。(原文のまま掲載します)
初めてお便りさせていただきます。

お訊ねしたいことが専門的になりますので、いささか長文になってしまいますが、

失礼の段はどうぞお許しください。



私は筆名・独活 章(うど あきら)と申します、作家の末席を穢す者です。

十余年前、大分県の日田天領水をとりあげた『飲んで治る奇蹟の水』という書籍を出

版いたしました。

この時のテーマは九州大学教授・白畑實隆氏の提唱する「活性水素」で、

これを多く含む水が人体の「錆(活性酸素)」を消去するという内容でした。

その本はTVなどでも数多く紹介され、一時は「水」が大変なブームになったもので

す。



ところがあらためて科学的に「水」を検証し直してみると、水ほど多くの謎に包まれ

た物質はなく、その実体は追跡するほどに分らなくなってしまうというのが実情でし

た。



そんな折、例の中越地震が起きました。とくに小千谷、山古志地域は壊滅的な被害と

なり、TVの画面を通じてその惨状を目の当たりにいたし、心を傷めたものです。

ある日、新潟の友人から電話がありました。山古志の錦鯉を一時避難させたいのだ

が、良い候補地はないか」というものでした。そして避難先の条件として「山古志と

同じクラスターでなければダメだ」ということだったのです。



そこで私は即座に、「山梨県の南アルプスの麓にある早川町の水はどうだろう」と、

応えました。学生時代、私は「地学」を修学しておりましたので、とっさに山古志村

と同じ断層・構造線である早川町が頭に浮かんだのでした。



早川町は新潟県糸魚川市から静岡県静岡市を通るフォッサマグナ糸静構造線にかか

り、一方で山古志村はフォッサマグナ柏崎銚子線にかかります。この二つのフォッサ

マグナは川の両端とも呼べる地溝帯で、同様の条件下にあるプレート構造線なので

す。



かつて地球物理学で修学したおり、地球はその構造上、自転によって発電するダイナ

モ(発電機)となっていて、発電される電磁気はとくに地球のヒビ割れ(断層)、吹

き出物(火山)から多く通電される、ということです。それなら、山古志村と早川町

は同じ「地球ダイナモ」の電磁力を通電している地域であり、その電磁気を水が記憶

すれば同じ性格の水となるにちがいない、という発想でした。



さて、そこで次なる問題は、クラスターの質です。水を検証する場合、それは当然

H2Oの水分子からはじまるのですが、それが水素結合によって分子同士が塊を形成す

る、つまり房となるのであって、これを称して「クラスター」と便宜上呼んでいるよ

うです。



ところが水を研究する科学者たちはこぞって「クラスター理論」に異を唱えておりま

す。事実、ピコ秒(1兆分の1)単位で水素結合が崩壊し、また組まれるという状況下

において、クラスターの大きさなど、誰が確認するのだ、という尤もな異論です。



とは言え、私は「クラスター理論」を完全否定することはできません。なぜならクラ

スターについては、長年かけて実際に錦鯉を育ててきた養殖の方々の知恵であり、実

戦から生まれた宝だと思うからです。



ところが最近になって、水の性格を立証する手掛かりが見つかったのです。2003年に

ノーベル賞となったアメリカのピーター・アグリ博士の『アクアポリン』の発見で

す。これは細胞内に水が入る際、

従来は細胞の膜からしみ込んでいたという概念だったのですが、実は細胞にはタンパ

ク質でできた小さな孔(あな)があって、水はここから細胞内に入ることが判明した

のです。



しかもその穴は非常に狭く、水分子が水素結合を解いて一つづつ縦列に通過するとい

うものでした。このように水分子が縦列に並ぶことを「配向」と呼びますが、これは

相応の電磁力が必要とされるのです。言い換えれば、電磁力が高い水であるから「配

向」しやすく、アクアポリンを透過しやすいということになります。



まさに山古志の養殖者が「山古志と同じクラスターでなければダメだ」と言っていた

ことと符号してきました。現在、このアクアポリンをテーマにした水の本を、アグリ

博士と共同研究していた秋田大学名誉教授・北川良親博士と共著で執筆を進めており

ます。



前置きが長くなりましたが、そこでお訊ねいたします。坂本様は「磁力でクラスター

を小さくする」と述べられておりますが、「クラスターが小さくなる」ことが実感さ

れるエピソード、あるいは感じたことなどがございましたらお教えください。



とくに、磁力をかけた錦鯉とかけていない錦鯉との成長、質等に具体的な違いがあり

ましたらお教えいただきたいと存じます。



つぎに小千谷、山古志地域で坂本様と同じ考えで錦鯉に携わっておられる方がいらっ

しゃいましたら、ご紹介いただきたいのです。

と、申しますのも、かつて私に避難先を問い合わせてきた山古志村の友人はすでに故

人となり、養殖者と連絡がとれない状態なのです。聞くところによれば、廃業された

とのことです。



突然のメールでご迷惑とは存じましたが、ネット上で検索してもなかなか水クラス

ターに言及されている方が少なく、お縋りさせていただけれ幸甚です。



独活 章 拝
 これに対して坂本さんはこの様な回答したそうです。
クラスターの件は、溶存酸素の飽和状態がわずかで有りますが飽和状態を超える事が有ることを伝えました。

ちなみ 錦鯉の成長に関しては答えてないそうです。



その後坂本さんと独活さんとのメールの中で聞きなれない言葉が出たので坂本さんが質問しました。
 独活さんからの質問です。
ところで、坂本様のご住所は栃木県とありましたが、県南部でしょうか。
そうであればフォッサマグナ柏崎銚子線に近いと思います。
今回の小千谷市、山古志村と同じ構造線上になります。
お教え頂ければ、幸甚です。
独活 章 拝


 坂本さんからの質問です。
フオッサマグナ柏崎銚子線が勉強不足の為わかりません。
 独活さんからの説明です。(原文のまま掲載します)

簡単にご説明します。

「早川町は新潟県糸魚川市から静岡県静岡市を通るフォッサマグナ糸静構造線にかか り、一方で山古志村はフォッサマグナ柏崎銚子線にかかります。この二つのフォッサ マグナは川の両端とも呼べる地溝帯で、同様の条件下にあるプレート構造線なので す。」 と、記述したように、ナウマン象を発見したナウマン博士が、糸魚川・静岡を結ぶ 大断層をフォッサマグナ糸静構造線と命名。ここに北米プレート・ユーラシアプレー ト・太平洋プレートの境界線が描かれました。このフォッサマグナを川状に見立てて いたナウマン博士は、当初、糸静構造線を西の縁にして東の縁を新潟県直江津から神 奈川県平塚を結ぶラインと考えていました。 ところが1970年に山下昇が柏崎・千葉線、さらに1988年に加藤芳輝博士が上越・銚 子線を発表、そして現在はそのラインを柏崎・銚子線に置いて定着しています。 私も実際にそれらしき断層の露頭を歩いてみましたが、構造線というのは一本のラ インで描かれるものでなく、地球規模の衝撃で起こるヒビ割れですから幾筋にも放射 します。結局、新潟県柏崎から小千谷、山古志を通過し、谷川岳から群馬県水上、沼 田市西部を南北に貫いて赤城山の中央を横切って、桐生の高津戸峡谷からほぼ渡良瀬 川に添って栃木県足利、佐野周辺で関東ローム層の下に隠れます。おそらくは利根川 に添って銚子あたりから太平洋に出るものと推測されるのが、フォッサマグナ東縁、 つまり柏崎銚子線ということになります。 添付した図をご覧いただければお分かりのように、日本列島ほど網の目のように断 層・火山帯が張り巡らされている地域は地球上でも希有です。したがって日本は国土 こそ狭いのですが、断層や火山帯から放出される電磁波、水素、果てはラドンにいた るまで、他の国では比較にならないほどのエネルギーに包まれていると言っても過言 ではありません。そのエネルギー故に、日本人は世界一の長寿国であり、優秀な科学 力を誇る民族でもあると信じて止みません。もっともその分、地震などの災害といっ たリスクも同時に負っている現状ですが……。 今回の本は、こうした日本列島のエネルギーが水に記憶された場合、生体に、さら には細胞レベルでどのような影響を与えるのか、と言った命題に迫りたいと思ってお ります。その謎を解く暗号が「アクアポリン」であると言うことなのです。 まだ、手探りの部分が多く、これからさらに解明しなければならない宿題が山積し ております。5月出版の予定を立てておりますが、なかなか思いどおりにいかないの が現状です。 ちなみに錦鯉の生体について、さらにお伺いするかもしれません。その折りにはど うぞよろしくお願い申し上げます。
独活 章 拝


 坂本さんから独活様へ
独活 章様

クラスターの件ですが、詳しいことはわかりませんが 私の池は小さい為何か工夫し

て小さい池でも鯉を多くしたいと思い
色々と考えたのですが、鯉の運動量を増やし溶存酸素多くすれば良いと思い、池の戻し

水を底から戻すようにし底水が動けば、鯉が小さい池でも運動すると思い改善しまし

た。
その頃どこかの業者が磁気を利用して溶存酸素を多くするという器具を販売していま

したので、何か自分でできる良い方法はないものかと
考え市販の磁石を購入し設置しました、
クラスターの話ですが、独活先生のおしゃるようにクラスターについては色んな意見

があるみたいですが、ある本を見ましたら炊飯する時は
1時間程度前に米を研いで炊くと美味しいといいますが、水道の蛇口のパイプに磁石

を付けておくとすぐ炊いても美味しい事が書かれていました。
他に、温泉水のパイプの中には滑りが付着しますが、磁石を取り付けると滑りがなく

なると書いて有りましたので、磁石は良いと思い取り付けました。
本題のクラスターの実感ですが、池水の溶存酸素を測ってみましたら磁石を取り付け

たところを測定しましたらわずかですが飽和状態を超えていました。
ある方は溶存酸素は飽和状態は超えないと言っていましたがわずかですが超えました

ね。(例)水温18.2度飽和状態(9.14r)実数
10.09〜8.8rでした。 と言うことで私は水クラスターは有ると思います。

磁石を取り付けたエアーストーンのところと、約1m離れたところでは1r位溶存酸

素が違います。
以上ですが、うまく文章がまとまらず申し訳ないです。
最後になりますが以上の件は私独自のやり方で行っておりますので、化学的な根拠は

有りません。
最近10年位新潟には(鯉)行っていませんのでわかりませんね、今、鯉は業者の
ホームページで買っておりますので。
追伸 文章が下手なもので何かありましたら私の携帯の方にかけて下さい。

坂本 武
 独活様から坂本さんへ(原文のまま掲載します)
坂本 様
御返信、拝受いたしました。
ご多忙のところ、丁寧な内容を添えていただき、感謝にたえません。
御礼申し上げます。

細胞の孔の透過は水の構造を知る上で、現在のところ唯一の方法であると思われます。

だからこそアクアポリンがノーベル賞を受賞したのでしょう。
> 電磁力が高い水であるから「配向」しやすく、アクアポリンを透過しやすい

という理論が本書において実証されれば、「水で病気を治す」ことも、
決して夢物語ではなくなってきます。
事実、現在執筆中の本書の中で、北川名誉教授がその部分に果敢に挑戦しております。

本年の5月中には書店に並ぶ予定で進めております。

重ねて、この度はありがとうございました。

独活 章 拝
 独活さんの著書
独活さんは幅広い知識を持ち合わせているようです。

独活さんの著書です。