私のアクティブライフ 2010年
 その32 非常時の為に
 我が家には約80尺(26m)の井戸があります。昭和31年秋に掘り上げたものです。当時私は4歳でしたがその時の様子は良く覚えています。
 丸太で作ったやぐらの上には大きな滑車が付いていました。滑車には掘削中の井戸の中から砂利などを引き上げる為の長いロ-プが付いていました。井戸の底から「上げろ~」と声がかかればやぐらの近くに設置された人力の巻き上げ機に数人がしがみ付きロ-プを巻きます。
そんな感じで井戸を掘リ上げるのに1ヶ月くらい掛かったものと思います。辺りには大きな砂利の山が幾つも出来ていました。
今考えれば30~40㎥くらいはあったものと思います。ちなみに井戸掘り職人もこの方法で井戸の底まで降りたり上がったりしました。
 井戸のポンプも当初は手押しでした。  数年後には電動ポンプが付きました。
 1997年3月
 ドライブ先で大きな池、大きな鯉を見て胸の中に火が点いてしまいました。「ヨ~シ俺もやるぞ~。でかい池を作るぞ~」状態でした。
 この時点でも我が家には約8トンの池があり錦鯉もいたのですがあまりにも立派な錦鯉を見て狂い始めてしまいました。
 約4ヶ月で一応完成しましたが池を満水にするのに驚きました。水道の蛇口を一杯に開いても数日掛かりました。
 この時の水量は30トンでしたが後にかさ上げして今は約40トンあります。
 親しくいた鯉屋さんにはウソかマコトか冗談か3日で水が全部入れ替わるくらいにして下さい。などと言われて参ったナ~でした。
 そこで考えたのが古井戸でした。現在の建物を作る時に埋めてしまおうかと考えたのですが、無理に埋めなくても何かの時に使えるのではと思い清めてふたをして置きました。
 この建物の脇1.5mの所に残せました。
 現在の井戸です。
通路の下になっています。ポンプまでの配管は地中にあります。通路に降った雨、ホコリ、土等が井戸に入らない様に特別な蓋をしました。
 この年の秋ポンプを付ける事にしました。
色々なメ-カ-に問い合わせた結果日立製の700㍗のものがベストと言う事なので早速取り付けました。
 わずか数年でタンクに穴が開いた為タンクを交換する。
あまりにも早かった為メ-カ-に問い合わせましたが相手にされませんでした。当たり外れはありますヨ~でした。
 平成16年秋。
この井戸が非常時に利用出来ないものかと考えました。関係機関に調査をお願いした所、飲料水として適当だと言う調査報告を受けました。ア~良かったです。
 非常時(地震等)となればライフラインに大きな影響が出ます。その時に井戸水が利用出来る様に発電機を用意しました。小さい家なら一軒くらい対応出来ます。
 発電機はいつまでも良い状態を維持する為、普段はこの様に保管してます。
 平成21年11月町の水質検査が行なわれました。
結果は平成22年2月に出ました。10項目の検査ですが飲めるという事です。しかし本当は40項目の検査が必要らしいです。
 私が4歳の時の事ですが、良く覚えていたのには訳がありました。
 当時、私が大切にしていた三輪車が井戸掘り資材搬入のオ-ト三輪車(現ダイハツ、当時は大阪発動機)にひかれて潰されてしまい悲しんだと言う事があった為と思います。
2013年4月井戸のポンプを新しい物に。
 随分長い間地下水を汲み上げてくれたポンプですがついに寿命が来てしまいました。部品を交換すればと考えましたがすでに部品も製造中止になっていました。
色々な機種を調べましたが今まで使用していた機種の後継機種をつける事に。
 一部の部品がないだけでスクラップ屋行きです。あぁ~もったぁ~ない。
 後継機種という事だけあり、配管等は今までの配管が利用できそうですが今まで付いていたポンプに比べると受水タンクが半分くらいの大きさなのでポンプのON,OFFの回数が増えて電気料金も増えそうです。
 一部の配管は利用しますが、井戸の底から水を汲み上げる配管は新しい物に交換します。ポンプが届く前にこの作業を済ませておきました。
 井戸の配管を取り替えるにはたいへんな力が必要です。40mm×25mのパイプには水が目一杯入っています。しかも深い井戸なので2本のパイプの力を利用しています。
 一人での作業は不可能です。背の高い脚立にチェーンブロックをぶら下げてその力で重いパイプを引きあげます。
 一口に25mと言っても一人作業は大変でした。
 新しいポンプがつきました。しばらくは安定した地下水が利用できそうです。
 最新のポンプは良く出来ています。大きな操作パネルがついていて、ポンプの調子が一目で判ります。
 取り付けが終わり一通り確認して電源を入れました。全て自動なのでこれで終わりのはずでしたが今一思っていた動きをしてくれません。
 説明書を何度も読み直し色々試しましたが駄目でした。メーカーに連絡を取り担当者の指導を通りに作業しましたが駄目でした。専門の係りを回すから2日間待って欲しいと言う事です。
 わずか2日ですが随分長く感じました。電話で色々話した為か係りの方は手際良く作業を始めました。
 ポンプの動きを制御する為の難しそうな部品を交換するようです。色々説明してくれますが聞いて簡単に判るような脳みそは持ち合わせてはいませんが短時間で作業は終わりました。
 その後ポンプは順調に地下水を汲み上げてくれています。
 今回新しくなったポンプはインバーターとか言い精密な電気で動くようですので非常の時にポンプを動かす為の発電機も新しい物にしました。
 この発電機は以前の物に比べたら随分小さいのですが約2,500Wの電気を作り出します。
 試運転をしました。エンジンのかかりは良かったのですがその音の大きさには正直驚きました。低騒音と言う事ですが住宅街での使用となると???。何か対策を考えるようです。